絶景秘境への旅
只見線乗車体験ツアー

「塔のへつり」は福島県南会津町にある、奇岩が連なる断崖絶壁の景勝地で、1943年に国の天然記念物に指定されました。「へつり」は会津の方言で「川に迫る断崖」を意味し、高さ約70メートルの絶壁にそびえる岩々が自然の造形美を感じさせます。岩には特徴にあわせて、屏風岩や九輪塔岩など呼び名がつけられています。
秋には、白い岩肌にモミジやナラが色づき、紅葉の名所として多くの観光客や写真愛好家が訪れます。日中の柔らかな光が断崖の陰影と紅葉を際立たせ、落ち葉が川面を流れる様子も風情があります。吊り橋を渡った先には、807年に創建されたと伝わる「虚空蔵菩薩」が祀られ、知恵や福徳を授ける菩薩として信仰をされています。

福島県南会津町にある「大内宿」は、江戸時代に宿場町として栄えた歴史ある集落で、今もなお茅葺き屋根の家屋が街道沿いに並び、当時の面影を色濃く残しています。昭和56年には国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、「売らない・貸さない・壊さない」の住民憲章のもと、景観保存と伝統技術の継承に地域ぐるみで取り組んでいます。 秋の大内宿は、周囲の山々が赤や黄色に色づき、美しい景観が広がります。特に11月上旬は紅葉の見頃を迎え、多くの観光客やカメラマンが訪れる人気スポットです。

会津若松市の象徴・鶴ヶ城は、室町時代の1384年に葦名直盛によって築かれたのが始まりで、後に蒲生氏郷が七層の天守を築きました。江戸時代に入り、会津で大地震が発生。被害を受けた天守は大改修され、現在と同じ五層の天守となりました。現在の五層の天守は戊辰戦争後に失われたものを1965年に再建したもので、内部は歴史博物館となっており、最上階からは市街や磐梯山を一望できます。 秋には城を取り巻くモミジやイチョウが赤や黄に色づき、美しい景色を描きます。紅葉は10月下旬から色づき始め、11月上旬が見頃。特に月見櫓や廊下橋、石垣などとの調和が美しく、歴史と自然が調和しています。

福島県柳津町にある圓藏寺は、807年に徳一大師によって開かれたと伝えられ、日本三大虚空蔵菩薩の一つに数えられる古刹です。
丑・寅年生まれの守り本尊として信仰され、1月の「七日堂裸詣り」でも知られています。
只見川沿いの高台に位置する圓藏寺は、秋になると境内の白壁と真紅のモミジが鮮やかなコントラストを描き、柳津を代表する紅葉の名所となります。紅葉の見頃は例年10月下旬から11月上旬で、特に石段を彩る紅葉と虚空蔵堂を背景にした景観は格別です。
また、対岸の瑞光寺公園からは、紅葉に包まれた圓藏寺を一望でき、晩秋には落ち葉が境内を染める美しい風景も楽しめます。