ベトナム中部に位置する都市・ダナン。
近年、リゾート地として人気を集めるこの街は、青く澄んだビーチと山々に囲まれ、歴史ある寺院や遺跡も身近に楽しめるのが魅力です。
さらに市街地にはカフェや市場、ナイトスポットも多く、さまざまな旅のスタイルに対応できる都市として注目されています。
本記事では、初めてダナンを訪れる方でも安心して旅を満喫できるように、観光名所、日帰りモデルコース、グルメ、旅のヒントまでを網羅的に解説します。

ダナンはベトナム中部に位置し、東に南シナ海、西に山々が広がる自然に恵まれた港町です。
ハノイやホーチミンといった大都市と比べるとコンパクトで、空港から市街地や観光地へのアクセスもスムーズ、そして日本からの直行便も運行しているため、初めてのベトナム旅行先としてもおすすめです。
この都市の魅力は、なんといっても「ちょうどいいバランス」です。
海辺のリゾート感と市街地の利便性、そして自然や歴史的遺産も気軽に訪れることができ、さまざまな旅のニーズに応えてくれます。
ビーチでのんびりしたい人、街歩きやショッピングを楽しみたい人、歴史や文化を感じたい人、アクティブに動きたい人など、どんなタイプの旅行者にも適しています。
近年は観光インフラの整備も進み、英語が通じる場所や交通手段も充実してきました。
宿泊施設も高級リゾートからリーズナブルなホテルまで多様に揃っており、予算や旅のスタイルに合わせて選ぶことができます。
ダナンはホイアンやフエ、ミーソン遺跡といった世界遺産都市への拠点にもなっており、「1都市滞在+周遊旅」のベースとしても最適な立地です。
日数や目的に応じて旅の幅を広げられる、自由度の高い観光地として年々注目が集まっています。
近年、日本からダナンへのアクセスは飛躍的に便利になっています。
直行便を利用すれば、飛行機に乗ってひと眠りするだけで、美しいビーチと異国情緒あふれる街並みに到着します。
もっとも快適で人気なのが直行便の利用です。ベトナム航空が成田空港、関西国際空港から運航しております。(2025年12月時点)
フライト時間は約5時間半〜6時間。午前中に日本を出発すれば、夕方にはダナンのホテルでゆっくり過ごすことができます。
直行便はダナン発が深夜の為、最終日も夕方まで観光や食事をすることが出来ます。
ハワイ(約7〜8時間)よりも近いため、2泊4日などの短期旅行でも現地での滞在時間を長く確保できるのが魅力です。
予算を抑えたい場合や、他の都市も合わせて観光したい場合は、経由便も便利です。
ダナン観光のハイライトといえば、やはり美しい海と活気ある市街地です。
ビーチでのんびり過ごす時間から、橋や街のライトアップを楽しむ夜の散策まで、時間帯によって異なる表情を見せてくれるのがダナンの魅力です。
このセクションでは、特に初めて訪れる方におすすめしたい定番の観光スポットを紹介します。
ミーケービーチは、ダナンを代表するビーチで、フォーブス誌にも「世界の魅力的なビーチ」として紹介されたことがあるほどの絶景スポットです。

海岸線に沿って白い砂浜が延び、ヤシの木が立ち並ぶ光景はまさに南国リゾートそのもの。
透明度の高い海とゆったりとした波が特徴で、泳ぎやすく、家族連れにも人気があります。
朝は地元の人々が海辺で太極拳やジョギングを楽しみ、昼間は観光客が日光浴やマリンスポーツを満喫。
夕方にはサンセットが美しく、写真スポットとしてもおすすめです。ビーチ沿いにはカフェやレストランも点在し、海を眺めながらの食事も楽しめます。
のんびりした時間を過ごしたい方にぴったりの場所です。
ただし、日本の冬に当たる10月頃から2月頃まではダナンは雨季となりビーチの並みが高く、海の透明度も乾季よりは低くなることがあります。

市街地の中心を流れるハン川にかかる「ドラゴンブリッジ(ロン橋)」は、ダナンのランドマーク的存在。
巨大な龍の形を模したデザインが特徴で、橋の長さは約666メートル。
昼間はそのインパクトある構造が注目を集め、夜にはカラフルなライトで彩られて幻想的な雰囲気を醸し出します。
特に週末の夜(通常は金土日)には、龍の口から火と水が吹き出すショーが開催され、多くの観光客が橋周辺に集まります。このショーは無料で観賞でき、ナイトマーケットと合わせて訪れるのもおすすめです。
橋の周辺にはレストランやカフェも充実しており、夜の散策コースとしても人気があります。
ビーチリゾートのイメージが強いダナンですが、市街地の街歩きも実は大きな魅力のひとつです。観光客向けのショッピングエリアから、地元の生活が感じられる市場まで、歩くだけでベトナムの今と昔が交差する風景を楽しめます。
中心部にはおしゃれなカフェやベーカリーが増えており、ベトナムコーヒーを楽しみながらゆったりとした時間を過ごせます。
Wi-Fiが整っているカフェも多いため、旅の合間の休憩にも最適。ダナンならではのフォトジェニックな内装や川沿いの景色が楽しめる店舗も多く、観光の一部としてカフェ巡りを計画に組み込むのもおすすめです。
ダナンには、美しい海や市街地のほかに、自然と歴史を感じられる観光地が数多くあります。
山や洞窟、寺院、自然に囲まれた静かなスポットなど、心身ともにリフレッシュできる場所が魅力です。このセクションでは、ダナンで訪れる価値のある自然と歴史の名所をご紹介します。
五行山(マーブルマウンテン)は、大理石でできた5つの小山からなる霊場で、ダナン中心部から南へ約8kmの場所に位置します。各山には仏教寺院や洞窟、石仏が点在し、自然と信仰が融合した神秘的な空間が広がっています。
なかでも観光客に人気なのは「トゥイソン」と呼ばれる山で、エレベーターで山の上まで上がることが出来ます。
エレベーターを降りた後、階段や洞窟を登っていくと、途中には大仏や石像、岩肌に開いた神秘的な空洞などがあり、まるで探検しているような感覚が味わえます。

展望台からは、ダナン市街や海を一望することができ、写真映えスポットとしても人気です。
一番奥にあるフエンホン洞窟が最大の見どころですが、足場が悪い山道の階段を上ったり下りたりするので、歩きやすい靴は必須。
体力を使いますので飲み物の持参をお薦めします。ただ、もし忘れても道中には飲み物を販売している人がいますので現地での購入も可能です。
日中は暑くなるため、朝や夕方に訪れると快適に回ることができます。
リンウン寺は、ダナン市街の北にあるソンチャ半島の中腹に位置する仏教寺院で、高さ約67メートルの巨大観音像「レディブッダ」が象徴的な存在です。
レディブッダは、ダナン市街からもその姿が見えるほどのスケールを誇り、多くの参拝者や観光客が訪れます。

寺院の敷地内は非常に広く、整備された庭園と静寂な雰囲気に包まれており、心を落ち着けて過ごせるスポットです。
観音像の足元からは、ダナンの海や街を一望できる絶景が広がり、写真スポットとしてもおすすめです。
アクセスにはタクシーやレンタルバイクの利用が一般的です。
バーナーヒルズは、ダナン郊外にある標高約1,400メートルの山岳地帯に造られた巨大なテーマパーク&リゾートエリアです。
中でも有名なのが「ゴールデンブリッジ」。
巨大な石の手が橋を支えるようなデザインで、まるで雲の上を歩いているかのような幻想的な体験ができます。

山の麓からはケーブルカーで約20分。途中の空中散歩も絶景で、緑豊かな山々や遠くに見える海の景色を堪能できます。
山頂にはヨーロッパ風の建物が並び、中世の街並みを再現したエリアや庭園、飲食店などが整備されており、一日中楽しめるスポットです。
気温は市街地よりも10℃ほど低いことがあるため、羽織りものの持参がおすすめ。
混雑を避けるなら、午前中や平日に訪れるのがベターです。家族連れやカップル、フォトジェニックな旅を求める方にぴったりのスポットです。
ダナンを拠点にすれば、日帰りや1泊で訪れられる世界遺産の街や歴史的遺跡にもアクセス可能です。
ベトナム中部には、古都ホイアンやフエ、チャンパ王国の遺跡であるミーソンなど、歴史と文化を肌で感じられる観光地が点在しています。ダナンでのリゾートステイに、少しの移動を加えるだけで旅の幅は一気に広がります。
ホイアン旧市街は、ダナンから車で約40分ほどの場所にある歴史的な港町で、ユネスコ世界遺産にも登録されています。
16〜19世紀にかけて栄えたこの街には、日本や中国、フランスなどさまざまな文化が融合した建築様式の建物が多く残っており、異国情緒あふれる街並みが魅力です。
昼間はレトロな雰囲気の街をのんびりと散策したり、手作り雑貨やお土産を探したりとショッピングが楽しめます。
そして夜になると、無数のランタンが灯され、幻想的な光景が広がります。ホイアンのランタン祭りが行われる旧暦の満月の夜は、特に美しく、多くの観光客で賑わいます。
また、川沿いでは灯籠流しやクルーズも体験でき、ロマンチックな時間を過ごすには最適。日帰りでも訪問可能ですが、夜景を堪能するなら、半日+夜の時間を確保して訪れるのがおすすめです。

ダナン周辺には、ベトナムの歴史を深く感じられるスポットも点在しています。
なかでも代表的なのが、ミーソン遺跡とフエの古都です。
ミーソン遺跡は、かつてベトナム中部に栄えたチャンパ王国の聖地で、ヒンドゥー教の神々を祀る赤レンガ造りの寺院群が森の中にひっそりと佇んでいます。
ダナンからは車で1時間半ほど。自然の中に溶け込むように建てられた遺跡群は、時間が止まったかのような静けさを感じさせてくれます。
歴史ファンや遺跡好きにはたまらないスポットです。

一方、フエはベトナム最後の王朝・グエン朝の首都が置かれていた都市で、王宮や皇帝の墓(帝廟)などが残る歴史都市です。
ダナンからは車や列車で約2時間半〜3時間。
王宮跡や宮廷建築は規模も大きく、観光には丸1日必要です。時間に余裕があれば1泊してじっくりと巡るのがおすすめです。
いずれのスポットも、ダナンとはまた違った歴史や文化の魅力に触れられるため、「リゾートだけでは物足りない」と感じる方には、ぜひ足を運んでいただきたい場所です。
ダナンをより快適に、そして満足度高く楽しむためには、気候や移動手段、旅の際に注意すべきポイントを事前に押さえておくことが重要です。初めて訪れる方でも安心して旅ができるよう、実用的なヒントを以下にまとめます。
まず気候について。ダナンは熱帯モンスーン気候に属しており、1年を通じて高温多湿です。
乾季(2月〜8月)は晴天の日が多く、海も穏やかで観光に最適なシーズンです。特に3月〜5月は気温が比較的落ち着いていて快適に過ごせる時期とされています。
一方、雨季(9月〜1月)はスコールのような強い雨が降ることがあり、天候が不安定になるため、屋外アクティビティが制限されることもあります。
移動手段については、市内観光ならタクシーや配車アプリ(例:Grab)が主流で、料金も比較的リーズナブルです。
また、レンタルバイクでの移動も可能ですが、交通ルールが日本と異なるため、慣れていない方にはおすすめしません。
日帰りで郊外の観光地に行く場合は、ホテル発着のツアーを利用するのが便利で安心です。
観光の際の注意点として、寺院や宗教施設を訪れる場合は、露出の少ない服装を心がけましょう。
また、山道や遺跡などを歩く際は、滑りにくく歩きやすい靴を選ぶことが大切です。虫除けや日焼け対策グッズ、水分補給のための飲み物も携帯しておくと安心です。
旅行前に、現地通貨(ベトナムドン)や簡単なベトナム語のあいさつを覚えておくと、現地でのコミュニケーションがスムーズになります。
安全で楽しいダナン旅行のために、準備と情報収集をしっかり行いましょう。
| 日本語 | ベトナム語 | 読み方の目安 | 備考 |
| こんにちは | Xin chào | シン チャオ | 24時間いつでも使えます |
| ありがとう | Cảm ơn | カム オン | 語尾に「ニェ」をつけると柔らかくなります |
| ごめんなさい | Xin lỗi | シン ローイ | 謝る時だけでなく「すみません」と呼びかける時にも |
| はい / いいえ | Vâng / Không | ヴァン / コン | 否定の「コン」は強く首を振ると伝わります |
「シンチャオ」の万能性 ベトナム語には相手の年齢によって自分を呼ぶ言葉が変わる複雑なルールがありますが、**「Xin chào(シンチャオ)」**は誰に対しても使える丁寧な挨拶なので、旅行者はこれ一つでOKです。
ジェスチャーを交える ベトナム語は発音が難しく、カタカナ通りに読んでも通じないことがあります。笑顔で会釈をしたり、指で数字を作ったりしながら話すと、グッと意思疎通がスムーズになります。
ベトナムの方はとてもフレンドリーなので、片言でも「カムオン(ありがとう)」と言うだけで一気に距離が縮まりますよ。
旅の楽しみのひとつが「食」です。ダナンでは、ベトナム全土で親しまれる定番料理に加えて、中部地方ならではの味付けや食材を活かしたローカルグルメが豊富に楽しめます。
レストランはもちろん、屋台や市場など、街全体が“食のテーマパーク”のような存在です。観光の合間に地元の味を堪能し、ダナンの食文化にも触れてみましょう。
ダナンで食べられる料理には、中部地方特有の味わいがあります。たとえば「ミークアン(Mi Quang)」は、黄色い米麺にエビや豚肉、野菜などをトッピングし、少量の濃い出汁で食べる郷土料理。
ライムや香草とともに混ぜながら食べるのが特徴で、ベトナム版まぜそばともいえる一品です。

「ブンチャーカー」は魚のすり身団子が入ったスープ麺で、あっさりした味わいの中にも海の香りが広がるダナンならではの料理。
「バインセオ」は米粉をベースにしたベトナム風お好み焼きで、パリッとした食感とたっぷりの具材が魅力です。これらは屋台やローカル食堂で気軽に味わえるのも嬉しいポイントです。
また、ベトナム中部は料理にややピリ辛のアクセントを効かせる傾向があり、同じ名前の料理でもハノイやホーチミンとは異なる味に出会えるのが特徴です。
旅の途中で複数の店を食べ比べるのもおすすめです。

ダナンでは、市場や屋台が並ぶエリアを歩くだけで、さまざまなローカルグルメに出会えます。中でも「ハン市場(Cho Han)」は市民の台所として知られ、食料品や日用品、観光客向けのお土産まで何でも揃うスポット。1階の屋台エリアでは、ミークアンやバインミー、生春巻きなどをその場で楽しむことができます。
また、ドラゴンブリッジ周辺や川沿いにはナイトマーケットが開かれており、夜風に吹かれながら屋台グルメを楽しむのもおすすめ。
串焼き、スイーツ、フルーツジュースなどの軽食が豊富で、気軽にベトナムの「食」を体験できます。

ただ、現地の食事に慣れていない旅行客はお腹の調子を崩す可能性がありますのでお腹が弱い方は屋台での食事は控えた方が良いかもしれません。
さらに、観光客にも入りやすいカフェやレストラン街も整備されており、清潔で落ち着いた雰囲気の中でローカル料理を楽しむことも可能です。
中部料理を扱う専門店などでは、伝統的な器や盛り付けも美しく、SNS映えする料理写真も撮れるでしょう。
ダナンは、ベトナムの中でも観光資源が非常に豊富な都市です。ビーチでのリゾート体験、街歩きやカフェ巡り、山や寺院などの自然・歴史スポット、そして日帰りで訪れる世界遺産や古都。
これらがコンパクトにまとまっており、旅の日数やスタイルに応じて自由自在にプランを組み立てることができます。
本記事で紹介したスポットや情報を活用すれば、初めての方でも安心してダナン観光を楽しむことができるはずです。
旅の目的や同行者に合わせて、海・街・文化・食をバランスよく取り入れた旅程を組んでみてください。
次のアクションとしては、興味のあるエリアごとに移動時間や営業時間を調べたり、訪れたい場所をGoogleマップでピンして旅のスケジュールを立てるのがおすすめです。
また、ダナンに関する他の記事(持ち物・服装・現地通貨の扱い・旅行費用など)もあわせてチェックし、万全の準備でベトナム旅行を満喫しましょう。
タビックスナビ編集部
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