
日本有数の紅葉名所として知られる日光は、雄大な自然と文化遺産が融合する絶景スポット。本記事では、日光の紅葉名所や見頃をはじめ、効率よく巡る旅のプランや撮影ポイント、混雑回避のコツまで、日光紅葉旅を最大限楽しむための完全ガイドをお届けします。
目次
■ 1. 日光の紅葉シーズンと特徴
■ 2. 必見!日光・奥日光の紅葉名所10選
└2-1. いろは坂
└2-2. 中禅寺湖
└2-3. 竜頭滝
└2-4. 湯ノ湖
└2-5. 華厳滝
└2-6. 明智平
└2-7. 戦場ヶ原
└2-8. 小田代原
└2-9. 霧降高原周辺
└2-10. 日光社寺周辺
■ 3. 効率よく回る紅葉観光プランとモデルコース
■ 4. 紅葉撮影・見どころの押さえポイント
■ 5. 混雑対策・アクセス・宿泊事情
■ 6. 日光紅葉観光で気をつけたい注意点
■ まとめ
日光の紅葉は標高差により長期間楽しめるのが特徴。例年の見頃や紅葉の色づきの仕組みを知っておくことで、ベストなタイミングで訪れる計画を立てやすくなります。
日光は標高差が大きく、低地から高地まで様々な自然環境が広がっています。紅葉は標高の高い場所から順に進行するため、奥日光(戦場ヶ原や湯元温泉周辺)では10月上旬から色づきが始まり、次第に中禅寺湖やいろは坂、日光市街地へと広がっていきます。
このように標高ごとに紅葉のピークが異なるため、タイミングをずらして何度も紅葉を楽しむことができます。
日光の紅葉見頃は、例年10月上旬から11月中旬頃。奥日光の高地エリアは10月上旬~中旬、中禅寺湖周辺は10月中旬~下旬、日光市街地は11月上旬~中旬がピークとされています。
ただし、天気の影響で見頃が早まったり遅れたりすることもあります。近年は温暖化の影響で紅葉の進行が遅れることもしばしば。お出かけを計画する際には、事前に気象庁や現地の観光協会などが発信する紅葉情報を確認しておくことをオススメします。
日光の紅葉は、多様な樹種が織りなす豊かな色彩が魅力。代表的な樹木には、カエデ類(イロハモミジ、ヤマモミジ)、ナラ類、ブナ、ミズナラ、カラマツなどがあり、それぞれ赤・黄・橙と異なる色に染まります。
特に奥日光では、針葉樹の緑と広葉樹の紅葉が美しいコントラストを描き、戦場ヶ原や小田代原の草紅葉(草木の紅葉)も見応えがあります。また、朝晩の寒暖差が大きいことで鮮やかに発色するため、晴天が続く日を狙うとより美しい紅葉を楽しめます。
日光・奥日光には、自然美を活かした紅葉の名所が点在!ここでは定番から穴場まで、見逃せない紅葉スポットを10ヶ所厳選してご紹介します。

いろは坂は、日光市街~中禅寺湖・奥日光を結ぶ観光道路。急カーブが連続しており、ドライブしながら紅葉を堪能できる人気の絶景スポットです。約440mの標高差があるため、坂の下と上で異なる紅葉の進行を楽しめるのが魅力となっています。
特に紅葉のピークである10月中旬〜下旬には、赤や黄色に染まる木々が道路の両側を彩り、まるで紅葉のトンネルを通るような感覚を味わえます。明智平展望台からの眺望も圧巻で、紅葉とともに男体山や中禅寺湖などの大パノラマを一望できます。

男体山の麓に広がる標高1,269mの中禅寺湖は、例年10月中旬〜11月上旬に見頃を迎えます。青く広大な湖と鮮やかに色づいた紅葉とのコントラストがなんとも印象的で、写真映えすること間違いなし。そして、中禅寺湖の紅葉といえば遊覧船も外せません。湖を周遊しながら紅葉をゆったりと眺めることができ、角度によって異なる様々な秋の景色を楽しむことができます。

奥日光に位置する竜頭滝は、岩の間を勢いよく流れる滝と紅葉が見事に調和する名所です。滝の両側に広がるカエデやナナカマドが赤や黄色に染まる様子は圧巻の一言で、自然が生み出すダイナミックな光景を楽しむことができます。例年10月上旬〜中旬がピークとなっており、他の場所と比較して早めに紅葉を楽しめるのが特徴です。

周囲を山に囲まれ、静寂が広がる湯ノ湖。湖面に映る赤・黄・茶色などに染まった紅葉がなんとも神秘的で美しく、カメラマンにも人気のスポットとなっています。1時間ほどで1周できる湖畔の遊歩道を進みながら静かに紅葉を楽しめるため、穴場スポットを探している人にもオススメです。

日本三大名瀑の一つ・華厳滝は、高さ97mから豪快に流れ落ちる滝と紅葉の共演が魅力。見頃は10月中旬〜11月上旬で、エレベーターで行くことができる観爆台からは、紅葉に囲まれたダイナミックな滝の姿を間近で見ることができます。

華厳滝からもほど近い明智平は、日光を代表する展望スポット。第二いろは坂を上ったところに位置しています。ロープウェイに乗って数分で行くことができる展望台からは、中禅寺湖や男体山、華厳滝などを一望する大パノラマを満喫することができます。紅葉シーズンはいろは坂の渋滞が発生するため、混雑を避けたい方は早朝など時間をずらして行くことがオススメ。朝は特に空気が澄んでおり、日中とは一味違う景色が広がります。

戦場ヶ原は、奥日光の標高約1,400mに位置する広大な湿原。草紅葉と山肌の紅葉が織りなす独特の景観が見どころです。10月上旬頃から草が黄金色に染まり始め、周辺の山々の赤やオレンジ色との美しい対比を目にすることができます。また、木道も整備されているので、約2〜3時間かけて本格的な散策を楽しんでみてはいかがでしょうか。

戦場ヶ原の西に隣接する小田代原は周囲3kmほどの草原で、ミズナラの林といった大自然が広がります。紅葉シーズンになると、ミズナラの紅葉や草紅葉が美しく色づきます。
そして「小田代原の貴婦人」と呼ばれる1本の白樺の木にも注目!草原の真ん中に立っており、写真撮影スポットとしても人気を集めています。また運が良ければ、長雨や大雨の影響で一時的に誕生する、通称「小田代湖」と呼ばれる水たまりに反射する紅葉を目にすることができるかもしれません。

標高約1,200mに位置する霧降高原は、赤薙山の斜面に広がる高原地帯です。豊かな自然が広がる高山植物の宝庫で、ニッコウキスゲの群生地としても知られています。近くにある「霧降滝」では、上下2段の滝と色鮮やかな紅葉の共演を楽しむことができます。「キスゲ平園地」では散策コースが整備されており、頂上まで1,445段ある天空回廊を登っていくと、一面赤色や橙色に染まった日光の自然あふれる風景を見下ろすことが出来ます。

日光東照宮・日光二荒山神社・日光山輪王寺といった日光を代表する社寺周辺でも、歴史ある建造物と紅葉を一度に楽しむことができます。朝の参拝時間帯は比較的観光客が少なく、静寂の中でのんびりと紅葉を堪能できます。日光田母沢御用邸記念公園では庭園の紅葉が見どころで、紅葉の穴場スポットとなっています。
日光の紅葉はエリアごとに見頃が異なるため、効率的に巡るには事前のプランニングが重要!ここでは、日帰り・1泊2日のおすすめモデルコースや、混雑回避の時間帯、交通手段の選び方などについて解説します。
東京や宇都宮といった首都圏・近隣エリアからのアクセスが良いのも、日光観光の魅力の一つ。気軽に日帰りでも紅葉狩りを楽しむことができます。
朝に自宅を出発し、午前中にいろは坂のドライブと明智平展望台からの眺望を堪能、中禅寺湖で遊覧船からの紅葉観賞と昼食。中禅寺湖付近にはランチのお店も複数点在しており、自然と調和した落ち着きあるログハウス風のホテル「中禅寺金谷ホテル」では、日帰り入浴やランチを楽しむことができます。
午後は華厳滝や竜頭滝などを巡り、夕方前には下山するルートです。日帰りで時間が限られているため、訪れる紅葉スポットを厳選し、移動時間を予め計算して行動することがポイントです。渋滞を避けるためにも、早朝出発がおすすめです。
日光の紅葉を余すことなく堪能したい方には、1泊2日の滞在がオススメです。初日は奥日光(戦場ヶ原・竜頭滝・湯ノ湖など)を中心に紅葉トレッキングを楽しみ、奥日光湯元温泉や中禅寺温泉などに宿泊。温泉と美味しい食事で旅の疲れを癒します。
翌日は朝の静かな湖畔を散策してみるのもオススメです。チェックアウト後には、いろは坂を下り、午後は日光東照宮や日光山輪王寺といった世界遺産と紅葉を堪能します。また、紅葉以外の観光地も訪れたい方には、東武ワールドスクウェアや日光さる軍団のパフォーマンスを見に行くのも良いでしょう。
関東を代表する紅葉スポットの日光には、日本各地から多くの観光客が訪れます。特に週末や祝日は混雑が激しいため、早朝の時間帯を狙うことで比較的スムーズに観光できます。
例えば、いろは坂の上りは朝6〜7時前に通過しておくと渋滞を回避しやすく、明智平の展望台も人が少ないため落ち着いて紅葉を楽しめます。夕方は中禅寺湖の湖畔や華厳滝が夕日に染まる美しい時間帯で、観光客も徐々に少なくなっていきます。紅葉ライトアップのイベントがある場合は、夕方から夜にかけて訪れるのもオススメです。
日光の紅葉巡りでは、公共交通機関と自家用車(マイカー)のどちらを選ぶかで行動範囲や一日のスケジュールが変わってきます。
公共交通機関は、東武鉄道やJR日光線、路線バスを利用でき、渋滞を避けやすいですが、本数が限られるため事前の時刻表確認や乗車券購入などが大切です。
一方、自家用車やレンタカーは自由度が高く複数の観光地を訪れることができますが、紅葉シーズンはいろは坂や市街地が渋滞しやすいため、早朝出発や迂回路の確認が不可欠です。旅行スタイルや同行者に応じて選びましょう。
ただ見るだけではもったいない!日光の紅葉は写真や動画に残すのも楽しみ方の一つです。ここでは、映える構図や撮影の時間帯、持ち物など、紅葉撮影をより楽しむためのポイントをご紹介します。
紅葉撮影では、太陽の位置が大きな鍵を握ります。順光(太陽を背にした撮影)は紅葉の色が明るく鮮やかに写りやすく、午前中の東側、午後の西側を狙うのがおすすめです。一方、逆光では葉の透け感が強調され、ドラマチックな雰囲気の写真が撮れます。
とくに朝夕の斜光は紅葉の立体感を引き立てるため、ゴールデンアワー(朝日・夕日)を狙うと印象的な一枚が残せます。訪れる時間帯と撮影方向を事前に確認しておくと良いでしょう。
自然と紅葉のコントラストを活かした構図は、日光ならではの魅力を表現する絶好の方法です。例えば、中禅寺湖や湯ノ湖では、水面に映る紅葉(リフレクション)を取り入れた構図が人気です。
また、竜頭滝や華厳滝では、流れ落ちる水と周囲の色づいた木々を組み合わせることで、動と静のコントラストを生かせます。さらに、戦場ヶ原では山肌を遠景に取り込むことで、スケール感のある写真に仕上がります。地形を活用した構図を意識しましょう。
日光の一部スポットでは、紅葉の見頃に合わせた夜間ライトアップが行われることがあります。暖かい光に照らされた紅葉は幻想的な雰囲気に包まれ、日中とはまた違った魅力を楽しむことができます。
ライトアップは中禅寺湖周辺や日光の社寺エリアで開催されることがあり、実施の有無や期間などは年ごとに異なるため、事前のリサーチが必要です。また夜間は冷え込むため、防寒対策も忘れないようにしましょう。
紅葉シーズンの日光は、日中と朝晩で気温差が大きく、標高の高い奥日光では10℃以下になることも。防寒性のある上着や、脱ぎ着しやすい重ね着スタイルが理想的です。
また、紅葉スポットは自然地が多く、滑りやすい道や階段もあるため、歩きやすい防水性のある靴・スニーカーが適しています。持ち物としては、スマホやカメラの予備バッテリー、折りたたみ傘、飲み物、軽食、そしてゴミ袋もあると便利です。

紅葉シーズンの日光には全国から多くの観光客が訪れるため、混雑が避けられません。ここでは、アクセス方法や宿泊先の選び方、混雑を回避するポイントを紹介します。
紅葉シーズンのいろは坂では、週末・祝日を中心に激しい渋滞が発生します。午前9時頃から上りの第二いろは坂に車列ができ始め、通常20分ほどの距離を進むのに2~3時間ほどかかることも。渋滞を避けるためには、朝6〜7時頃には市街地を出発するのが理想的です。
また、下りの第一いろは坂は15~19時頃が混雑のピークとされています。そのため、この時間帯を避けて通行しておくのが良いでしょう。
日光へのアクセスは、渋滞の影響を受けにくい公共交通機関が快適でオススメ。日光観光の最寄り駅としては、東武鉄道「東武日光駅」とJR「日光駅」があります。
東京方面からのアクセスも良く、浅草駅からは東武鉄道の新型特急スペーシアXが運行中。また、JRの場合は、宇都宮駅まで新幹線で行き、JR日光線の在来線に乗り換える方法があります。ただし、JR日光線は1時間に1~2本と本数が少ないため注意が必要です。
日光到着後は、駅から東武バスが奥日光方面へと接続しており、中禅寺湖や日光湯元温泉方面まで一本で行くことができます。
宿泊を伴う紅葉旅行では、滞在エリアの選定も重要ポイントの一つ。日光の自然を楽しみたい方には、湯元温泉や中禅寺湖周辺など奥日光エリアのホテルがおすすめです。一方で、日光東照宮などの世界遺産めぐりや市街地観光を中心に楽しみたい場合は、日光駅周辺のホテルが便利でしょう。
紅葉シーズンはどのエリアのホテルも早めに満室となる傾向があります。週末や祝日の旅行を計画している場合には、できるだけ2~3ヶ月前には予約を済ませておくと安心です。また、混雑を避けて平日の宿泊も有効な手段です。
日光の混雑を避けるには、曜日と時間帯の選び方が重要。もっとも混雑するのは土日祝の10時〜14時頃。これを避けるには、平日を狙うのが効果的です。特に火曜〜木曜は観光客が少なめで、落ち着いて紅葉を楽しめます。
また、早朝や夕方の訪問は人出も少なく、写真撮影にも最適です。朝の8時前に目的地へ到着するよう計画すると、スムーズに観光を楽しむことができます。また、公共交通機関を活用するのも渋滞回避に役立ちます。
日光の紅葉を楽しむためには、自然環境や安全面への配慮も欠かせません。事前に知っておくべきリスクやマナーを把握して、安心・快適な旅を実現しましょう。
紅葉の進行は、天候や気温に大きく左右されます。特に9月〜10月の気温が低い年は紅葉が早まり、逆に暖かい秋には見頃が遅れる傾向があります。また、秋の台風や強風により、葉が色づく前に落葉するケースもあるため注意が必要です。
旅行前には気象庁や地元観光サイトで最新の紅葉状況を確認するようにしましょう。見頃のピークを狙うよりも、少し早めに訪れるのが安心です。
日光の紅葉名所には、山道や湿原など足場の悪い場所も多くあります。特に朝露や雨が降ったあとは道や岩場が滑りやすくなるため、滑り止め付きなどのしっかりとした靴があると安心です。トレッキングなどは、動きやすい服装で楽しむようにしましょう。
また、夜間ライトアップや早朝・夕方など薄暗い時間帯は視界が悪くなるため、小型の懐中電灯やヘッドライトもあるとより安心です。
日光の紅葉は、エリアごとに異なる見頃や大自然が生み出した絶景などで、毎年多くの人を魅了しています。本記事で紹介した見どころや観光プランなどを参考に、ぜひ自分だけの紅葉旅を計画してみてはいかがでしょうか。
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タビックスナビ編集部
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