タビックスナビ編集部
日常の喧騒を離れ、ゆったりとした時間が流れる場所で癒されたい——。そんなときにぴったりなのが、日本各地に点在する「離島」です。本土から船や飛行機でアクセスするひと手間が旅に特別感をもたらし、美しい自然や島独自の文化が癒しと感動を与えてくれます。
四方を海に囲まれた日本には、個性豊かな離島がたくさん!北海道の雄大な自然が広がる利尻島・礼文島から、南国ムード漂う石垣島のエメラルドグリーンの海まで、各地の離島にはそれぞれ異なる表情があります。透明度の高い海、満天の星空、島ならではの食文化や人々との触れ合いなど、都会では味わえない特別な体験が待っています。
そこで今回は、北海道から沖縄まで、一度は訪れてみたい!旅行におすすめの離島を12ヵ所厳選してご紹介します。大自然の中でリフレッシュしたい方、ゆったりと非日常を味わいたい方、あるいは冒険や新しいカルチャー体験を求める方にもぴったりの島がきっと見つかるはず。是非、心に残る“島旅”に出かけてみませんか?
■ 【日本全国】旅行におすすめの離島12選
└1. 利尻島(北海道)
└2. 礼文島(北海道)
└3. 大島(東京都)
└4. 八丈島(東京都)
└5. 佐渡島(新潟県)
└6. 淡路島(兵庫県)
└7. 隠岐の島町(島根県)
└8. 直島(香川県)
└9. 小豆島(香川県)
└10. 屋久島(鹿児島県)
└11. 奄美大島(鹿児島県)
└12. 石垣島(沖縄県)
■ まとめ
稚内から西へ約52kmに位置する「利尻島」。島の中央には“利尻富士”とも呼ばれる標高1,721mの「利尻山」がそびえたち、本格的な登山はもちろん、初心者でも気軽に楽しめるトレッキングコースが多数整備されています。“歩くことを楽しむ”ための道がいくつもあり、体力や時間に合わせたトレッキングができる「利尻島トレイル」が人気を集めています。
利尻島の名物といえば、やはりウニ!自分で採った新鮮なウニをその場で味わえるウニ採り体験や、島自慢の昆布でオリジナルのお土産を作ったりと、利尻島ならではの体験ができます。
ほかにも、水面に映る“逆さ利尻富士”が美しいビュースポットやアザラシへの餌やり体験、旅の疲れをしっかり癒してくれる温泉まで、利尻の魅力を余すことなく楽しめるスポットが盛りだくさん。絶景、アクティビティ、温泉、絶品グルメまで、すべてを満喫できる贅沢な離島です。
利尻島のすぐ隣に位置する「礼文島」では、春から夏にかけて約300種の高山植物が咲き誇り、別名“花の浮島”と称されるほど美しい景色が魅力です。大陸から切り離された島に今なお残る大自然は一見の価値あり!
礼文島の魅力を満喫できる7つのトレッキングコースで島歩きを楽しんだり、手つかずの自然環境ならではの“ここにしか咲かない花”を探してみるのもオススメ。都心部ではなかなか出会うことのできない珍しい植物に囲まれて、穏やかな時間を過ごすことができます。見つけた花をカメラに収めて、自分だけの花図鑑を作ってみるのも楽しそうですね。
海岸では断崖絶壁が続き迫力満点!展望台からの眺望はまさに絶景です。礼文島から望む利尻富士も格別で、自然好きにはたまらない島となっています。利尻島からのアクセスも可能なので、2つの島をセットで巡る旅もオススメです。
東京から最も近い離島として人気の「大島」(伊豆大島)は、火山活動によって生まれた独特の地形が特徴の島で、日本ジオパークにも認定されています。
島の中心にそびえる三原山をはじめ、自然が織りなすダイナミックな絶景、温泉や豊富な海の幸、火山の地形を活かしたハイキングコース、椿油や大島牛乳などの特産物まで、その魅力は様々。島の中央に広がる「裏砂漠」の黒い砂で覆われた地表はとても珍しく、日本で唯一の砂漠です。
日が暮れると顔を出す夕陽の美しさと、夜に輝く満天の星空に包まれる体験は、特別な思い出になること間違いなし。東京から飛行機で最短25分とアクセスも良く、週末の旅行にも最適です。透明度の高い海でダイビングやシュノーケリングも楽しむことができ、人気のリゾート島となっています。
トラベルイン「大島」のツアーを探す 〉
※「トラベルイン」は、T-LIFEホールディングスの別ブランドです。
東京から飛行機で約1時間、南国ムード漂う「八丈島」は、大島と同じく伊豆諸島の島々のひとつ。そんな八丈島の夏は長く、10月頃までのロングサマーを楽しめます。亜熱帯の島で、ウミガメや熱帯魚と一緒に泳げるダイビングやシュノーケリングが人気を集めています。
八丈富士と三原山の2つの火山からなる火山島で、島の形がひょうたんのような形をしているのが特徴です。島の南部にある「裏見ヶ滝」では、珍しい滝の裏側を見学でき、マイナスイオンをたっぷり浴びれる癒しスポットとなっています。また、八丈島自慢の温泉「みはらしの湯」では、太平洋を一望しながら温泉に入浴することができます。
八丈島では、約6,000~7,000年ほど前の縄文時代から人々が住んでいたとされ、その歴史はとても古く、島独自の文化や伝統音楽、海鮮グルメなど様々な形で島の歴史を感じることができます。
トラベルイン「八丈島」のツアーを探す 〉
※「トラベルイン」は、T-LIFEホールディングスの別ブランドです。
沖縄本島に次ぐ大きさを誇る、日本海最大の離島「佐渡島」。2024年には「佐渡島の金山」が世界遺産に登録され、ますます注目を集めています。島の4分の3が森林に覆われたその豊かな自然環境が魅力で、一度絶滅した特別天然記念物・トキの野生復帰に成功するなど、保護活動が盛んな島でもあります。
佐渡観光の目玉の一つが、独特な丸いたらい型の舟に乗る「たらい舟体験」。ゆらゆらと揺れるたらい舟に乗船する貴重な経験ができます。かつて流刑地だった佐渡島には、日本各地から様々な文化がもたらされ、“文化のふきだまり”とも称される独自の文化圏が形成されてきました。島独自の文化と、外から持ち込まれた文化が融合し、佐渡の伝統文化として今に受け継がれています。
また、島内にはフォトジェニックなスポットも多数点在。写真映え間違いなしの「あめやの桟橋」や、まるでウユニ塩湖のような「万畳敷」、タイムスリップした気分を味わえる「宿根木」など、SNS映えするスポットが目白押しです。
また、森の中には誰もが知るあの“清水寺”を模して造られたもう一つの清水寺が!こちらのお寺は「せいすいじ」と読みますが、ご本尊は京都と同じく千手観世音菩薩。厳かな空気の中佇むお寺で、杉の巨木が立ち並ぶ参道は必見です。
瀬戸内海最大の島「淡路島」は、本州と四国を結ぶ明石海峡大橋と大鳴門橋によって、車でアクセスできる島です。瀬戸内海特有の温暖な気候のため、島のいたるところで美しい花々を楽しむことができます。
自然と絶景が魅力の淡路島ですが、実は国生みの神話の中で、“最初に生まれた島”とされています。そのため、イザナギ・イザナミの2神にまつわる、神話好きにはたまらないスポットが沢山!神秘的なパワースポットめぐりも密かに人気を集めています。
そんな神秘の島の自然が産みだした特産品も豊富で、玉ねぎやレタス、鳴門オレンジ、びわといった農産物のほか、淡路ビーフや新鮮な海の幸など、数多くの特産品があるグルメな島でもあります。観光にグルメに神話にと魅力たっぷりな上、車でアクセスできることから気軽に島旅を満喫できるオススメの島です。
日本海に浮かぶ4つの有人島と、約180もの無人島からからなる隠岐諸島。その中心である「隠岐の島」は、独特の自然環境と歴史的文化を持つ離島です。海岸沿いにそびえ立つ断崖絶壁の眺望は圧巻で、「岩倉の乳房杉」を代表とする壮大な杉の森が広がる自然豊かなエリアでもあります。
そんな隠岐の島を象徴する場所の一つ「ローソク島」。浸食によって本土から切り離されてできた岩で、高さは20mにもなります。沈む夕日がローソク島の先端に重なった時、まるで大きなキャンドルのように見えることから、その名がつけられました。自然が作り出す絶景に、思わず目を奪われます。
古くから“隠岐の国”と称され、島内には独自の文化と伝統が息づいています。100を超える神社が点在し、数々の史跡や伝統的な祭りなど、歴史の面影を残すスポットも数多く存在します。世界ジオパークにも認定された、手つかずの自然が残る神秘の島です。
瀬戸内海に浮かぶ、人口わずか3,000人の島「直島」。フェリーを降りると真っ先に目に映る、草間彌生氏のかぼちゃのオブジェは島のシンボル的な存在です。
面積約8㎢、周囲約16kmの島内には、安藤忠雄氏設計の「地中美術館」や「ベネッセハウス ミュージアム」など多数の美術館が点在。クロード・モネの睡蓮など、世界的に有名な作品を鑑賞できます。
ほかにも、家や周辺の空間そのものを作品化した「家プロジェクト」や、施設全体がアートのような「直島銭湯」など、島のいたるところで芸術に触れることができます。まるで島全体が一つのアートのような直島には、国内外から多くの観光客が訪れます。
オリーブの島として親しまれている「小豆島」は、瀬戸内海で2番目に大きな島で、リアス式海岸が美しい曲線を描いていることが特徴。日本で最初にオリーブの栽培が成功した地で、オリーブの他にも醤油が特産品として有名です。また、素麺やごま油などの食材のほか、石材の採石も盛んです。
特に人気な観光名所「エンジェルロード」は、干潮時に現れる全長500mほどの砂の道。1日に2回だけ現れ、弁天島・中余島・小余島・大余島の4つの島を結んでいます。大切な人と手をつないで渡れば、願いが叶うなんてロマンティックな噂も!
ほかにも、個性豊かなアート作品やフォトジェニックなスポットが沢山点在しており、グルメを楽しみながら島めぐりするのもオススメです。
鹿児島県の南に位置する「屋久島」は、世界自然遺産に登録されている、豊かな自然と生態系が魅力の離島です。島の90%が森林に覆われており、樹齢数千年の巨大な縄文杉や、ハート型の切り株など、自然が織りなすビューポイントがたくさんあります。
屋久島は貴重な生態系を有しており、海岸から山頂に至るまで島固有の植物が数多く自生しています。そんな大自然を存分に体感できる登山やトレッキングは、森林浴にもぴったりです。
ほかにも、山の神様に祈りを捧げる独自のお祭りなど、古くから山と関係した文化が多くみられるのも特徴。日本が世界に誇る大自然の中に身を置いて、心も身体もリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。
手つかずの自然と独自の文化が色濃く残る離島「奄美大島」。鹿児島県の南方に点在する8つの島々からなる奄美群島の中心となる島です。亜熱帯地域ならではの固有種も含め、奄美大島でしか見れないような珍しい生き物が多数生息しています。
2021年には、徳之島・沖縄島北部・西表島とともに、世界自然遺産に登録されました。「ハートロック」と呼ばれるハート型をした潮だまりや、美しい珊瑚と熱帯魚が見れる透明度の高い海など、自然の魅力がたっぷり詰まっています。
特筆すべき観光スポットといえば、マングローブの原生林が広がる「黒潮の森マングローブパーク」。日本で2番目に大きい規模を誇り、沖縄では絶滅したといわれる“リュウキュウアユ”も生息しているほど貴重な生態系が残る地域です。カヌーでマングローブ原生林を巡るツアーが人気を集めています。
奄美空港を中心に、多数の観光スポットやリゾートホテルなども充実!日本にいながら南国リゾート気分を味わうことができ、何度も訪れたくなる島です。
沖縄県の八重山諸島を代表する「石垣島」は、豊かな自然が織りなす絶景と多彩なレジャーが魅力の島。島有数の景勝地「川平湾」では、エメラルドグリーンに輝く海と白い砂浜のまるで絵画のような絶景が目の前に広がり、カヤックやグラスボートなどの体験も豊富です。また、マンタとの遭遇率80%といわれている日本有数のマンタ観測スポットでは、ダイビングも楽しめます。
海のアクティビティが有名な石垣島ですが、実は美しい星空が観測できるスポットとしても定評があり、“天文学者が選ぶ日本一美しい星空”にも輝いたことがあるほど。北半球では本来見ることのできない「南十字星」が観測できるのも、石垣島の見どころの一つです。昼と夜、どちらの魅力も兼ね備えた、観光にレジャーに大満喫できる離島です。
今回ご紹介したおすすめの離島は、どの島も個性豊かで、大自然が作り出す絶景や、その島に古くから伝わる伝説・文化が今も息づいています。
海に囲まれた環境が育む新鮮な海の幸や、山の恵みを存分に受けた山の幸、その土地でしか味わえない絶品グルメを堪能するのも、離島旅行の醍醐味です。
日常から離れて自然の中で過ごす、穏やかで贅沢な時間は、きっと忘れられない大切な思い出になるはずです。ぜひ、“海の向こう”へ旅に出かけてみてはいかがでしょうか。
※2025年7月時点の情報です。お出かけの際には最新の情報をご確認ください。
タビックスナビ編集部